殿下と仲間達
□ハロウィンの一こま
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その日は、ハロウィンと言うらしい。
それをとある文献で発見したピオニーは早速行動を開始した。
『ハッピーハロウィン!!!』
「トリックオアトリート!!」
その夜、一人で本を読んでいたジェイドの元にやってきたのは、悪魔の衣装に身を包んだピオニーだった。
「・・・何、それ。」
彼のその一言にジェイドの「こんな夜中に何のようだ」と言う言葉は全てかき消され、不機嫌そうにジェイドはピオニーに聞いた。
すると、彼は満面の笑みを浮かべてもう一度いった。
「だから、トリックオアトリートだって。」
「意味がわかんないんだけど。」
ジェイドがそう答えると、ピオニーはとても嬉しそうに笑った。
「・・・・・・何、これ。」
「俺の可愛いいたずら?俺とお揃いだぞーー?嬉しいだろ?」
結果、どうなったかといえば、ジェイドはピオニーとお揃いの悪魔のコスプレをさせられていた。
「意味がわからない」といったジェイドに対し、いたずらだ!!とピオニーが半ば無理矢理ジェイドに着せさせたのだ。
ちなみにネフリーは先に聞いていたらしくピオニーと「トリックオアトリート」と言い合いお菓子の交換をしていたところを見るとジェイドだけが聞いていなかったらしい。
「お兄ちゃん可愛い!」といわれジェイドは不機嫌を更に輪をかけた。
「じゃあジェイドを借りるなネフリー!」
「うん。いってらっしゃいおにいちゃん、ピオニー!!」
「は!?」
そうこうしていれば、ピオニーはジェイドの腕を掴みそのままジェイドをつれて外に出た。
ジェイドも引っ張られるままに。
「ちょ・・・何なんだよ本当に!」
「町に行くぞ!!皆に言ってきたんだ。悪魔がお菓子をもらいに来るぞって。」
「それって・・」
ジェイドは町の皆に悪魔と怖がられている節があった。だから悪魔のコスプレなのかとジェイドは気づく。
「ジェイドは悪魔だってんならよ、今日って言う日を大いにに利用してよ、大いにいたずらかお菓子を分捕ってやろうじゃねえかよ、な?」
「・・・馬鹿。」
「上等だ、こら。」
楽しげに笑うピオニーに、ジェイドもくすりと笑った。
まぁ、いいかと。
驚く町の皆と、
楽しげにわざわざ持てないほどのお菓子をいやみのようにくれたネビリム先生と、
煩いサフィールと。
たくさんのお菓子と。
ピオニーの暖かい手と握って町を走った。
そして、最後に仕返しをした。
「ピオニー。」
「トリックオアトリート」
小さな口付けと言う悪戯を。
はい。おしまい!!
ジェピ幼少でハロウィンネタでした!!
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