殿下と仲間達

□キセキ
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―――起きろ、我が分身。

貴様に悠久の時から開放しよう。
そして、この”時”に自らの力で帰って来い・・・・・。

私の愛おしい同位体・・・・・・・。





お前の無事を祈ろう・・・・・・・・・・・










そう

耳にというより、頭に響く言葉を聴きながらルークはゆっくりと意識の浮上する中の、寝起きのような倦怠感に負けてもう一度眠りについてしまった。

その先のローレライの大切な言葉を眠りのBGMの代わりにして・・・















『キセキ』











「・・・・あれ?」


ふと、顔に風があたるようなような感じがして意識が浮上するままに目を開ければ、視界に見たことがある花と一面の星空で。




ルークは間抜けな声を出した。

「俺・・・、いき、てる・・・?」

手を空に掲げても、あの時のようには透けない。
声も皆に届かなくなったそれではない。

匂いを感じる。


風を感じる。


感触が解る。


身体が、動く。







「・・・た。」




















「やったーーーー!!!!!!」








そんなことが嬉しくて、ルークは大声をあげた。

ルークにとっていつも始まりの地であるタタル渓谷は、異分子極まりないこの青年を優しい風でタタル草を靡かせて迎え入れのである。








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