聖なる炎と陛下と仲間達
□初恋2
1ページ/4ページ
「ねぇねぇ、ルークの初恋ってガイでしょ?」
その言葉折角の紅茶をルークは思いっきり吐き出してしまった。
初恋2
「な・・・何いきなり言いやがんだよ!」
「何って聞いただけじゃん。あーもう汚いなぁ」
あまりの不意打ちだったその言葉にルークは顔を真っ赤にして、その元凶であるアニスに叫んだ。
しかしアニスは肩を竦めて呆れたようにため息を付くとルークの飛ばした紅茶を拭き始めた。
ちなみに今此処に居るのは、アニスとルークだけである。
ルークは顔に出やすいし素直である。
ガイが居ると必ず邪魔をしてくるに違いないとティアにガイをルークから引き離してもらったところに今日のこの話である。
真っ赤な顔では肯定しているようなものなのに、とアニスは内心で思っていた。
「で?どうしてルーク君はガイに惚れちゃったわけなの?」
「だ、だからちげーよ!!俺は・・・!」
ぶんぶんと必死に頭を横に振るルークは可愛らしいことこの上ない。ガイはこんな所に可愛さを覚えたのだと思うが。
「言っちゃいなよ〜。もうアニスちゃんにはバレバレなんだよ?」
ね、ね。と可愛らしく問い掛けると、う、と動揺に瞳をうるましながらルークは下を向いた。
「だって…ガイだけだったから」
そう、呟いた。
・