6万打記念小説

□犬は歩けば
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「あーぁ、折角のサンプルが……」

「そういう割には追いかけないのですね?」

「だって、なんかあの姿を見てたらいつもより苛めたくなりそうだったんだもん」

「おや、奇遇ですねぇ。私も取りあえずあの耳を齧って尻尾を引っ張って泣かせてやりたくなりましたよ」


にこにこ、2人で鬼畜とも言える言葉を吐く様子に唖然としながらも、ゼロスが部屋から出て行った事を嬉しさ半分、惜しさ半分でリフィルとフィリアはため息を付くのであった。





(私達でこんなに心乱されるのだもの……他の奴にあったらゼロスが心配になってきたわね)

(というか……ここにいても危険ですが、此処にいないのみ危険というのは……)





二人で細々と会話をしていれば、途端に響くゼロスの声、取りあえず犬好き代表のコレットや肉きゅうマニア(?)のプレセアは確実にゼロスを襲っている事だろうし、それに便乗してロイド、ジーニアスの参戦は目に見えている。
更に、楽しい事の大好きなイリアとスパーダ、アーチェが出ればルカやチェスターも駆り出される事も目に見えてるし、金になりそうだと判断すればルーティーやアニスも飛んできそうだ。

「そうすればルークやガイも引っ張られるわね……」

「スタンさんもです…後、可愛いものの好きなティアさんも来そうですわね…」

「エステルも興味をもって追いかけてきそうね」

一人二人と指折り数えればその数は気が付けばギルドの半数ほどはゼロスを追っかけまわしそうな予感がしてくる。
そしてその予想はやはり的中していて。









「ぎゃーーー!!待って待って、何々何事!?何で皆俺さまを追ってくるわけ!?」

「ゼロス可愛いー!!犬耳だぁ触らせて〜!」

「ゼロス君……肉きゅうを……」

「俺さまには肉きゅうは無いから!!ってか、耳に触られたくないの!!」

「ゼロスーー!!大人しく捕まれって!!」

「そうだぞ!プレセアが肉きゅうを確認できないだろ!?」

「やだ!!ロイドも何参戦してるんだよ!てっかガキンチョ!俺さまには肉きゅうが無いって何度言えば……」


ばたばたと走りまわる船内の足音に加えて、やはりというか思った通りに追いかけっこが始まったのを4人は耳にする。
そして次第にその足音の数が増えるのも直ぐで。


「ゼロス!その耳に触らせろ!!」

「いやー!!ってかユーリ君は猫耳派だろ!?」


「あら、予想外の人物の参加ね」

聞こえる声にハロルドはもう、事の顛末を悟ったか研究に戻りフラスコを手に取る。

「そうですか?私はユーリは来ると思っていましたが」

ジェイドもくすくすと声を聞きながらも研究に戻るべく本を取り出していて。










「いやーーーーーーーー!!!!!」


叫び声のひときわ大きくなったゼロスの声にリフィルとフィリアは同情の気持ちを浮かばせる事しか出来ないのであった。








(犬も歩けば、では無く犬は歩けば当たるのね……)

(あ、あの……それはゼロスさんだからだと思うのですが……)














おしまい!!
て事で、匿名さまリクエストで犬耳犬尻尾なゼロスにみんながメロメロ!な話でした!
主に科学部屋のみんながメロメロでしたが(笑)
総受けと言う事で女の子からも愛されゼロスです。
ハロルドとジェイドはコンビ組んだら最凶だと思います。これは常識ですよねーww
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