聖なる炎と陛下と仲間達
□怖い話
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「いえいえ、そう言う意味ではないんですよ。過去に不快な夢を見たときにとんだ騒ぎを起こしてしまって・・・いや、アレは本当に失敗でした。」
ふう、とため息を付きながら言うジェイドに三人は首をかしげた。
「違いますの?では、アレとはどういう意味なんですの?」
好奇心旺盛、見てみたガールの称号は伊達じゃない。ナタリアは一番に問い掛けた。
あの瞬間のジェイドの表情は、今考えても凄い黒い笑みだった、と後のガイが語ることになったが。
「昔、不快な夢を見てしまったときに、建物を一つ破壊してしまったことがあったんですよ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」
まず、そう声を上げたのはガイだった。
「ほら、いくら私でも寝てるときは眼鏡を外しますでしょう?アレは前にも行ったとおり譜業なんで、アレを外すといまいち譜術のコントロールが出来ないんですよ。それで、まだ軍で新参ものだった頃に・・・・、まあ同室者があの馬鹿だったから良かったものの、アイツでなかったら確実に死んでいたでしょうね。他の部屋の方にも怪我をさせてしまいましたよ。夜中でしたからね。」
あの馬鹿、それが誰を示しているかはルークやナタリアにも直ぐにわかった。
「それでも、あの馬鹿は全治2週間でしたから・・・いやはや、本当にあの時は凄かったですよ。」
ニコニコ。
笑っているジェイドに三人は笑えなかった。
昔のジェイドの力で、建物一つ。
同室者だったというディストが、あのレムの塔から譜業諸ともあの高さから落ち、爆発に巻き込まれてさえ、ぴんぴんとしていたディストが!!!全治2週!!
今のジェイドがもし寝ぼけてインディグネイションでも放ったら・・・!!!
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