聖なる炎と陛下と仲間達

□彼の日
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そう、自分にはプレゼント選びなんてモノは出来ない、ジェイドはそう思っている。


ネフリーにはいつも何か喜んで欲しくて色々考えてあげてはいるのだが、いまいち反応は良くない、……どころか、子供ながらに苦笑いを浮かべているところから絶対にいらないものだったんだろう。



それに、自分のこずかいなんて、この目の前にいる男から見れば雀の涙ほどだろう。











……なのに、それなのに、そんな自分からプレゼントを欲しがるなんて、可笑しいと。




「俺はな、お前が俺の為に選んでくれたプレゼントが欲しいんだよ。」


だけど、彼はそんなプレゼントが欲しい、なんて言うんだから、可笑しすぎる。




………でも。
そんな、自分のプレゼントでも喜んでくれるなら、とジェイドの気持ちが揺れたのは確かだった。



「…じゃ「あー!!ピオ…、フ、フランツ!何ジェイドと二人っきりで話してるのさ!ズルいよ!」………サフィール。」


「え、何?ジェイド!!」










「エナジーブラスト!!!!」

「え、なんっ…ギャーーー!?…………っえぐ、えっ、ジェイドとピオニーの馬鹿ーー!!」

「え、俺もかよ!?」


ジェイドの言葉を思いっきり被せてしまったサフィールは、怒りのジェイドの譜術をモロにくらい、来て早々と泣きながらに去って行った。

その後、ジェイドは誕生日を聞く気が失せてさまい、そのまま自分の席にと戻って行った。








結局、ピオニーの誕生日は分からず仕舞いのジェイドであったが、ある日の事、彼の軟禁されていた家に大量の花やら何やらが運ばれ、沢山の貴族らしき人が入っていくのを見た。そして、その後暫くピオニーは私塾には来なくなった。
ネビリム先生によれば、彼の誕生式があったそうで、当日になり漸く彼の誕生日を知る事が出来たジェイドであったがどうして教えてくれなかったのか、自分達に(と、言っても祝う準備をするのは殆どネフリーと先生だが)祝わせてくれなかったのか、ジェイドは分からずに首を捻ったのであった。
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