殿下と仲間達
□キセキ
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そして、付いた先の光景を見てルークは唖然としていた。
息を切らしながらやっと見つけたと思ったら。
自分が目を覚ましたその感動的な場所で、
とても衝動的なものを見てしまったからである。
「・・・それを、どうするの・・・?」
「イオンの病気を治すのに必要なんだよ。」
「・・・それが?」
「そ、これが。」
ルークが草陰から見たその人物。・・・と、魔物は。
「よし、これで先ず一つ目だ!!」
そう言って立ち上がったのは、フードから隠しきれない金髪に、
タタル渓谷の風にフードごと飛ばされた先に、蒼の髪飾りを付けた・・・
ピオニー・ウパラ・マルクト9世陛下で。
「・・・まだ、あるんですか?」
その手の中に大事そうに持たれた入れ物を不思議そうに眺めるのは
確かに自分達の手で殺してしまった、ピンクの髪の・・・
アリエッタ。
そして、大きな影こと、二人を連れ浚った魔物はアリエッタと一緒に死んだ・・フレスグルフ。
「・・・・どゆこと?」
事態が把握できないルークは、一人草陰で剣を構えたままにそう呟いた。
「じゃあ、次を頼むぞ。」
「はい。」
「え、ちょ、待って!!!!」
そして、二人が飛び出しそうになる直前になんとか立ち直り、慌てて飛び出していくこととなった。
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