響き合う物語
□お勉強をしましょう
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「しっかたないねぇロイドくんは。こうなる前にちゃんとしときゃあいいのに」
「だって、仕方ないだろ！？嫌いなんだから！！」
「はいはいっと。で？何がわかんないのよ？」
顔を少し赤らめながら聞いてくる相手にゼロスはくすくす笑いながら相手のノートを受け取った。
「…全部」
「はいはい全部……ってうおい！？」
全部って何よ！？とゼロスは相手を見る。
「リフィル先生が俺のしてなかった教科から一つ選んで、俺が出来るようになったら今回は見逃してくれるっていうからさ。しかも教科は俺が選んで良いって。だから…ゼロス！頼む！！それ全部教えて！！」
パン！っと手を叩いて此方に願い出る相手に、自分を頼ってくれて嬉しい気もしなくもないが…
「……うっそぉん」
現実は甘くなくて。
４・５Ｐにわたる問題は掛け算の応用問題と三角形の面積及び距離の問題。
掛け算でさえろくに出来ないこいつに、これをどうしろと言うんだとゼロスは思う。
しかも最後にリフィル先生の綺麗な字で、
『もし、答えを教えたりした場合、……許さないわよ？』
と、明らかに自分に当てたであろう文字が。……脅迫文が。
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