響き合う物語
□振り回されても愛でカバーする?
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そしてその意味をその後すぐに知ることとなる。
中で、動き出したのだ。
「……!!!!」
びくりと大きく体を跳ね上げた。
今はロイドとクラトスが買出しに出た。
待っているように、と言われて大人しく待っているような男では無いとゼロス自身も思っていたし、だからこそ目が無くなったとたんに動き出そうとしたのだが。
ブン、と音を立てて。
女性を物色していたゼロスにとってこれはあまりに突然だった。
明らかに前立腺手前に当てられていて。
つい、声をあげそうになってしまって口に手を当てた。
それと同時にクラトスが言っていた言葉の意味を理解した。
きっと朝の寝ていた間に仕込んだのであろう。
そういえば、少しだけ違和感を感じた気がしたのだ!!
「あの……、くそ、天使……!」
顔が真っ赤になる。ゼロスは必死にその快感と耐えるべく拳を握った。
いくらなんでも公衆の面前で変な声を上げるわけにはいかない。
こんな状態では一歩も歩くことは出来るわけも無く(きっと歩いても生まれたての小鹿のようになってしまうだろうとゼロスは確信していた)、ゼロスは運よく座っていたベンチで一人唇をかみ締める結果となった。
しかし、こう言う時に限って嫌なことは起こる。
ふと、ゼロスの視界が暗くなったのだった。
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