聖なる炎と陛下と仲間達
□幸せのとき
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「好きだ」
「え…?」
「えって……だから、お前のことが好きだっていってるだろう?」
そう言って、にこりと笑うガイにルークは、今までに無く目頭がふと熱くなるのを感じた。
『幸せのとき』
部屋の一角、ルークとガイが一緒の部屋になったときだった。
ガイはルークの顔をジッと見ると、ふとした瞬間に紅い髪の毛の間に手を差し込んで額にキスをした。
それは、優しい、キス。
「ガイ……?」
「お前は?」
「え?!」
「俺が告白したのに、お前はないのか?」
その言葉にルークは一気に赤面した。
今まで、アクゼリュスの一件の後、髪を切ってからと言うもの、みんなは何処と無くよそよそしく、しかしそっと自分を見ていてくれていた。
それは知っていた。
しかし、面を切ってこんな事を言われたことは無く、ルークを動揺させるには効果覿面で。
眼の前で優しい顔をしながら自分を見詰めるガイに顔を真っ赤にしながらルークは眼を反らした。
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