パズル

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「よし、んじゃ皆にまずはその事を報告するか」

「へ?」

茫然とユーリの突然の告白を受けて思考を停止したゼロスに対し、ユーリは何も言わない事を肯定と勝手に解釈したのか笑みを浮かべては、掴んだままの手を手首に掴み直していつの間にか全員が集まっていた食堂と思わしき場所に文句を言う暇も無く連れて来られた。
そして開口一番。




「こいつ、他に行く場所がないんだとよ。だから暫くここに置いてやってもいいか?」

ゼロスを指差してユーリが何の前触れも無くそう切り出せば。
………普通、こういきなり言われたらその反応と言えば。




「そうなんです?では是非ここでゆっくりして行って下さいね!!」

こんな友好的なんではなくて。

「あんな所に倒れてたし……加えて行く場所がないだなんて……!うん!!ここにいてもいいよ!いなよ!!」

こんな優しい反応を待っていたんでは無くて。

「ばっかじゃないの!!早く自分の場所くらい見っけなさいよ?」

ツンの激しいねぎらいの言葉でも無くて(いや、こんな場所でなかったら嬉しいかもしれないけど)

「うふふ、よろしくね」

宜しくって……違う違う!

「君も大変ねー。ま、若人は若人らしく頑張りなさい!」

応援されたいわけでもなく!

「うむ!人が多い方が楽しいのじゃ!!」

あぁもう、ここには疑う人はいないわけ?





「わぅ」

「あ……いないのね」

前のパーティの方がまだ疑ってくれる人がいて良かった気がする。
ゼロスはパーティに入った当初からずっと厳しい目で己を見ていたハーフエルフの女性を懐かしく思い出してがくりと頭垂れるしかなかったのであった。
その様子に気がついたラピードが顔を上げゼロスの足に尻尾を軽く当ててきて、まるで慰めてくれるような態度に全てがゼロスの思うままにはならない事に脱力するしかなかったのである。






























ACT.3






















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