輝く物語
□部屋割を変えましょう
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「ゼっロスさまーー!!」
「んーどうしたのよハニー?」
勢いよく抱きついてきたアニスに何の嫌な顔もすることなくゼロスはアニスの頭を撫でた。
すると嬉しそうにアニスは顔を少しだけ染めながら見上げてきた。
「えへへー。実はね!今、せっかくこんなに人がいっぱいいるんだから部屋をごちゃまぜにしてみようって話が出てるんだー」
「ふんふん。で?」
「男の子は男の子同士の組み合わせになるんだけど、ゼロス様は誰かこの人がいいって人、いるかなーってみんなに聞いて回ってるの」
その内容にゼロスはふうん、とあまり興味のなさげな声を上げた。
まぁ、ゼロスにしては女の子と一緒になれないのならだれとでも一緒でも構わないと思ったのだのであろう。
「俺さまは別に……あーいや、コングマン以外ならだれでもいいや」
なので一番イやだと感じる男の名前だけあげるとアニスに笑顔でそう告げた。
それに離れたアニスはにこりと笑った。
「そっか!ありがとーーー!」
そうしてお礼を言ってアニスは一目散に走り出した。
「…………なんだったの?あれ」
そのゼロスの呟きに答えるものは誰もいなかった。
部屋割りを変えましょう
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