short
□LOVE or LIKE
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「ちょっ…なんすか、コレ」
「ごめんなあ。授業中ヒマすぎてシャーペン突き刺してたらこんなんなってもーた」
彼は悪びれる様子もなく、声を上げて笑う。
「まぁ許してーや。しゃーないやん、やってもーたもんは」
しゃーなくねぇよ!と言ってやりたいのをぐっと飲み込んだ。
別にこの消しゴムに思い入れがあったわけでもなければ、新しい消しゴムが買えないほどお金がないわけでもないけれど、全く謝意を見せないこの男がどうしても許せなかった。
私はそれ以来、こいつが嫌いだ。こんな奴と同レベルの学力だったとは、自分を情けなくさえ思う。もっと勉強しておけばよかった。