りれしょ

□りれしょVol.1〜謎の老人編〜
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大きな大樹に看板がぶらさがっていたので読んでみた。
“時は平安なり我は宮園高野寺である。世はこの欅の木を植えた。これから1800年頃。この欅の木を粗末にした者はバチが当たるぞよ
「ええ〜!?」

「だからって、掃除をする理由にはなんないじゃん……」
看板を見た後に渡された箒を片手に、文句を漏らす。
目の前で、粗茶をすする老人を忌々しく睨んだ。
視線を感じ取ったのか、老人は少女と目を合わせると、至極楽しそうに微笑んだ。
「ほっほっほ。掃除が終わったら本題に入ろうかの」
「……」
「ほれ、早く掃除せんと終わらんぞ。手を動かせ。もう一人の子を見習わんか。」
老人の指差した先には、律儀にも丁寧に掃除する友人の姿があった。
「ッ、はやくしろって思うんなら、お前も手伝え〜!!」
少女の叫びは、辺りに響き渡った。
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