一番上の引出し

□ネオンの世界
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この見知らぬ感情に悲しみという重々しい、りっぱな名前をつけようか、私は迷う。
私の悲しみはいくつあるのだろう。多くは勢いだろうから、そう名づけているのは一つだけ。ポチが土に還っていったこっ。
ずっと一緒だった。私とポチは一緒に大きくなった。記憶の中の私は、今じゃ想像できないくらい明るかった。
いつも同じ散歩コースなのに、いつも違う発見があった。新しい花が咲いた。蟻の行列が私たちの歩き疲れた距離より長かった。朝緑色だった葉が、夕方黄色くなっていた。公園のブランコは、座る所が雪で隠れていた。
世界の全てが、私たちの瞳もキラキラと輝いていた。それは虹なんかよりも数倍綺麗だと感じていた。
けれど、ポチの瞳から光が、輝きが消えると同時に、私の世界も光を失った。
いつも同じ通勤コース。踏みつぶされた新しい芽。蟻の巣を棒でつつく子ども。空が見える弱々しい枝の紅葉。雪どけ水でぐちゃぐちゃになった公園。
そして今、私の目の前に広がるギラギラと輝くもの。その中の一つに入れば、桜色や紅葉色をした何人もの人。もやがかかる視界。

「あ、左藤さん!主役が遅れてどうするの」

歓迎会と書かれた立て札の奥で、何人もの人が私を待っている。
何と名前をつければいいのだろう。この悲しみに似て、それでいて異なる感情に。








――――――――――
先生の添削
・「この見知らぬ感情」をどうとらえるのか。
・「記憶の中の私は、今じゃ想像できないくらい」→「今では」
・「それは虹なんかよりも数倍綺麗だと感じていた」→「感じられた」
・「雪どけ水でぐちゃぐちゃになった公園」もうひと工夫の表現を。


最後の展開には○もらいました!イェイ。


これ、納得できないんですよ。
字数制限がうざったくてたまりません(笑)
うーん……。
「雪どけ水で底なしの沼となった公園」でどうですか?
あと疑問。
歓迎会なのに、どうして「いつも同じ通勤コース」なんでしょう(笑)
まぁ、1週間あったかもだし。
地元駅までの道かもだし。
仕事はじめて長かったら、近い仕事場もあるかもだし←

って、感じですかね?

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