頂き物2
□ハロウィン
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何にでも理由を求めるなんて
時には馬鹿らしい事もあるでしょう。
なぜどうして何のために?
そんなのは
『笑うために。』
きっとその一言でいい。
「お母様、これなぁに?」
自分の体ほどもある大きさの箱。
それ自体は、何度も見たことがある。
宅配便に使われているもので、これ位の大きさとなると多分ペコポンからの荷物だ。
定期的に、ゼロロの母親はわが子二人にとペコポンのおもちゃをわざわざ取り寄せて買ってくれていた。
大体は3〜4ヶ月に1回。
ゼロロと弟に、きれいな水色の便箋を1枚渡して
『ほしいものを書いてごらん』
と笑うのだ。
その度に弟と顔を寄せ合って、せっかくのオモチャがかぶらないように打ち合わせをするのが決まりだった。
だから、今、零れ落ちたゼロロの問いかけは中身そのものへの疑問ではない。
今回頼んだものは、ケロロが前にやりたがっていたRPGゲームと、ギロロがやりたがっていた格闘ゲーム。
ちょっと恥ずかしかったけれど、自分と同じ位大きなテディベア。
金茶色のモヘア生地のそれは想像通りふかふかで、首に大きく蝶々結びされた真紅のベロアリボンに金色のピカピカ光るタグが気に入った。
それと一緒に入っていたのが
カボチャやコウモリ
猫やとがった帽子を模った、クッキーやキャンディの山。
弟も同じく首を傾げている。