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□休日
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外から差し込む温かい日差しに、シンは目を覚ました
「ユダ…?」
そして、ユダが隣りにいない事に気付いた
眠るまでは一緒にいたというのに、ベッドは冷たくて、ユダがかなり前に出て行ったことを物語っていた
「……また…ですか…」
シンは寂しくて掛け布団を頭まで被った
布団からはユダの匂いがして、シンを落ち着かせる…
最近、ユダは任務に駆り出される事が多くなっていた
その度にシンは置いて行かれるような錯覚に捕らわれるのだった
「シン…起きていたのか?」
シンが布団にくるまっていると、ユダが戻ってきた
「ユダ…
任務だっのですか…?」
「ああ…これから、もう一度出掛けてくるよ
…すまない……」
ユダの言葉にシンは首を振った
自分の意思に反した任務を行わされるユダのがほうが辛いはずなのに、ユダは優しくてシンの胸は締め付けられた
「明日(あす)には戻るから…」
ユダを見送るため、戸口まで一緒に行くと、優しく抱き締められる
「気をつけて下さい…」
そっとユダのキスが降り注ぎ、シンはユダの背中に腕を伸ばす…