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□幻影
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シンとレイは二人で森に散歩に来ていた
たまには二人で、恋愛話でもしようと軽い気持ちで出掛けたのだが、それがそもそもの間違いだった
「あぐ…っ!」
「ふぇっ…いやあぁぁ!!
助けて下さい…っ!ルカぁ!!」
「レイ…落ち着いて下さい…」
怯えるレイをシンは励ますが、レイは震え、顎を鳴らしていた
森に来て異形の植物の触手に襲われ、二人は簡単に捕らえれてしまった
(今、攻撃したらレイにも当たってしまうし…)
あたふたしているうちに、どんどん状況は悪化していくというのに、シンとレイは動けずにいた
「怖いです…シン…」
「大丈夫…ですよ」
レイは服をまさぐられ、恐怖に涙を流した
シンも手足を締め上げられ、体には何本もの触手が這い上がってくる
「僕たち…このままでは…っ!
きゃああーーっ!?」
「レイ!?」
どこから現れたのか、花の付いた触手がレイに花粉のようなものを飛ばした
「やだ…っ
なんですか…これは…っ!?」
「レイ!? 大丈夫ですか!」
「ん…ルカ?
どうして…ルカ…」
「な、何を…ルカなんて、ここには…」