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□幻影
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「ルカ…助けて下さい…
どうして何も言ってくれないんですか…?」

レイは宙を見上げたまま、いないはずのルカに話し掛けていた

(幻覚…?)

そんなシンの仮説を裏付けるように、レイは服をまさぐられ、触手が足の間を這っても身を任せている

「ん…ルカぁ…」

「いけません!!
レイ!しっかりしてくださいっ
それは、ルカじゃ…」

「やぁああ…
…痛いです…ルカぁ」

「レイっ!!」

シンが呼び掛けても、レイは自ら足を開いて"ルカ"を招き入れる

「ああぁん!!?」

「っ…」

レイが太い触手に貫かれると、シンは思わず目を逸らした

「ぁあ…あく…いやあぁぁっ、ルカぁ…」

「……っ」

シンは耳を塞ぎたくなるが、縛られているために叶わない



(…あんな悍(おぞ)ましい物に犯されていると知るよりも、愛する者が相手だと思っているほうが幸せなのかもしれません…)


レイをおかしくした花が現れ、シンは目を閉じた

花粉を飛ばされ、吸い込むと喉が痛んだ



「ユダ…」

シンは少しほっとしていた

(良かった…ユダで…
貴方になら、幻だって…)
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