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□記憶喪失
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レイとルカは図書館で、シンの記憶を戻す方法を探していた

「ルカ…見つかりましたか?」

「愛する者を思い出す方法か…この本の山から目当ての本を探すのは至難のわざだな…」

「シンが治らなかったら、どうしましょう…
…僕のせいです……」

「レイ…」

「シンの苦しみを分かつためにも、僕も同じ薬を!!」

「飲まないでくれ!
それだけはやめてくれっ」

「…ルカ」

レイは珍しく大声を張り上げたルカに驚きながらも、内心は嬉しくて仕方がなかった

「…すまない
レイ、治す方法を探すんだ
最初に読んだ本には、解毒剤は載っていなかったのか?」

「あ…えっと…
どうでしょうね…キスして治るんだったら、ロマンチックなんですが…」

「いいから、早く探してくれ…」

「!! ありました!
……シンの飲んだ量ですと、3時間ほどで効き目が切れるみたいです」

「………良かったな…」

「大騒ぎして損しましたね…
あと10分程度で治りそうですし」

「ふ…本当に良かったな、レイ」

「はいっ」


「…それなら、少し試してみないか?
お前が私を忘れてしまったらどうなるのか、気になるよ…」

「忘れてしまっても、またルカが好きになると思います…
また、きっと一目惚れをして…」

「!
一目惚れだったのか?」

「あ…えっと…っ」

「ありがとう…レイ…
私もだよ…」


* * *
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