【純粋な瞳に対する発言 5題】


□5.なんて言うか…すまん、俺が悪かった!
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『マモラナケレバ』




俺の中の遺伝子が、

そう叫んでいるようだった。





中東の砂漠地帯に秘かに設営されていた反政府組織カタロン中東支部の基地が、独立治安維持部隊アローズの所有するロボット『オートマトン』による突然の襲撃によって、壊滅状態に追いやられた。

カタロン側は対抗するも、オートマトンのキル(殲滅)モード時の圧倒的な戦力に敵わず、私設武装組織ソレスタル・ビーイングが駆けた時にはすでに遅く、多くのカタロンの構成員が命を落とした。



生き残ったカタロンの構成員達は、ソレスタル・ビーイングが基地の所在地の情報を漏洩させたのではないかと疑った。

疑われるのも当然だ。俺達が基地を離れた後、程なくして襲撃にあったのだから。

ただ俺が知りうる限りは、誰もその様なことはしていない…というか、俺が絶対にさせない。

(一体…どうしてこんなことに…)

何度も考えてみたが、考えは堂々巡りするばかり。


原因を追求をしたい想いは強くあるが、とにかく今は、生き残ったカタロンの構成員達のこれからを優先して考えなければ。

今はこの基地でのリーダーを務めているクラウスに意見を聞くべく、彼の元へ足を向けた時だった。

後方で怒りに満ちた声が放たれるのが聴こえた。





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