逆転裁判

□余韻 2(執筆中)
2ページ/4ページ

不審に思い、ドアノブを軽く捻る。

きぃ…と蝶番(ちょうつがい)の擦れる音と共に、簡単にドアが開く。

案の定、鍵はかかっていない。

事務所に入るが、入口から見える範囲には成歩道の姿は見えない。

しかし…この雑然とした空間は何だ?

まるで、強盗にでも入られた後のようである。

ただ、掃除用具が事務所内に点在しているのを見る限り、掃除の最中であることが判る。

「時期的に年末の大掃除、といった所か。」

ただ…この状況から察するに、段取りよく進んではいないようだ。

床を掃除しようとしたのだろうか。「取りあえず脇に移動されてみました。」と言いたげな書類や段ボールの山を跨ぎながら、さらに奥へと進む。

(ム…?執務室の扉が僅かに開いている。)

扉の隙間からもれる夕陽が、光る糸となって私の足元を照らす。

(もしかして執務室にいるのか?)

その光に導かれるかのように、執務室へ足を進める。

「いるのか…成歩道?」
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ