瑠璃色の水底

□もしかして、(浦桃)
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もう、この気持ちには
知らないフリ出来ない。













「モ モタロスって亀ちゃんと
付き合ってるんだよね?」




リュ ウタロスが僕の部屋に来て
初めに言ったのが上のセリフ。
時々僕の部屋に来るこの子どもが
まだ、誰にも言ってないことを
言い出したときは
正直、驚いた。
実際に飲んでいたコーヒーを
噴き出すところだったし。


「な、何でそう思うの?」

「だってモ モタロス
最近亀ちゃんの話ばっかするよ?」

「それ、ほとんど愚痴でしょ…」

それは良 太郎にも確認したこと。
まぁ…先輩がいきなり僕に
べたべたするは、想像できない。



僕が先輩に告白してから1週間。
僕は積極的に先輩の側にいるつもりだけど
先輩はいつも通り。
僕を「亀公」とか言ってるし
お風呂のときとか
「ダシが出る」って
一緒に入ってくれない。

ま、この間の告白の返事も
あいまいなものだったから
しょうがないと言えば
しょうがない。


「しょがないよ、先輩だもん」

「えぇ〜楽しくないっ」

リュ ウタを楽しませてもね…。
リュ ウタロスは頬っぺたを
膨らませてどこから出したのか
シャボン玉を吹き出した。
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