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□拍手文×4
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090322〜0328、0411〜0425、0503〜0509 までのお礼文4種




「起きろコラァ、転がってるだけで賃金貰えるとかどんだけ割りの良い仕事アルか」
「いで、いでで・・・。テメー傷害罪だぜこれァ」
「まぁそんなこと言ったらキャバ嬢何て飲み食いした挙句金が入るんだからこの件は不問にしてやるヨ」
「・・・自己完結かよ。つか今お前が蹴ったことは無かった事にはならねーからな」
「どうでもいいアル。聞け」
 命令すんじゃねェよ。ちっとも良か、
「3日前にね」
 ねぇじゃ、
「銀ちゃんが」
 ・・・、

「死んじゃったの」

 巡回をサボって昼寝をしていた俺を、文字通り蹴り起こしてそう言ったチャイナは恐ろしいくらいの無表情だった。
 字面そのまま表情が無い、というような、空恐ろしい感じではなくて、俺らにさらりと毒を吐く時みたいなあまりにもいつも通りの顔と声で。
「・・・何、言ってんでィ」
 しまった。反応遅れた。
「銀ちゃんが死んだと言ってるアル」
 淡、々、
「嘘だ。・・・あ、あれ、だ。お前、俺が取り乱すとこ見て楽しんでんだろィ」
 弱々しく切れ切れに吐かれた台詞は本当にみっともなくて、相手が彼女であるから尚のこと恥だ。
 それでも、そう、嘘だよ、焦っちゃって馬鹿じゃないのと言われればいい。
 俺には文句言う権利何かないんだ。だって俺の人生の半分くらいは誰かをからかうことに費やされて来たのだから。

 チャイナはそんな俺を見るとようやくほんの少しだけ表情を崩して、
「お前のそんな顔見ても、私はちっとも楽しくないヨ」
 本当に、つまらなさそうにそう言った。


 「夕立の庭」に続きます。というか、あれの直前部分。
 何となく書き損ねたような余計なような会話。スイカの塩のような(個人的にはない方が良い)。
 拍手押したら予告なく死ネタってどんな地雷。

050:つまらない(沖田総悟)






 兎の死骸を見た。
 それを理解出来ず擦り寄る仔兎を見た。

「なー神楽」
「何ヨ」
「お前さぁ、ちゃんと星に家族居るんだよね?」
 新八は志村家に帰って、食卓には二人だけ。
「ウン」
「寂しいと、思わねーの」
「別に」
「お前じゃなくて、」
 一拍、
「家族の方が」
 ぴた。箸が止まった。
「知ってるか? 兎は寂しいと死んじまうんだよ」
「知ってるヨ。大丈夫。私が居るアル」
「は?」
「白くって、目が赤くって、兎は銀ちゃんヨ。だから私、銀ちゃんを1人には出来ないネ」
「・・・俺、お前らに会うまで1人だったんだけど」
「じゃあ、」
 ぱく、
「私達に会うまでずっと、寂しかったネ」
 あ、ぁ、俺は、

 俺は、神楽の父親に、ちゃんとなれてるだろーか。


 という訳で実は銀さん視点でございました。星海坊主編直前設定。
 銀さんはパチと神楽のお父さんになりたいのです。

049:兎(坂田銀時)






「お、チャイナじゃねぇか」
「サド・・・」
 きゅ、と目を細める。定春も足を止めた。
 珍しく私服姿の沖田は特に目的もなさそうにふらふらと歩いていた。
「旦那は一緒じゃねぇのか」
「残念だったアルな」
 勝ち誇ったふうに言ってやったが、沖田は別に、と小さく返しただけだった。

「あ、」
 ふと思い付いた風に沖田が言って、ぽんと何かを放って、反射的に受け取って。
「・・・飴?」
「旦那にやろうと思ってたけど、会っちまったからお前にやるよ」
 届けてくれと言われたなら、今この場で口に入れてやったろうに。
 会っちまったから、って私は災厄か。
「要らない」
 挑むように言う。
「だって、私お前に何もあげてない」
 銀ちゃんだって何もあげてないどころか、こいつからも貰ったのだろうけど。
 でも私もこいつも、本当は銀ちゃんから返し切れないくらい貰っているから良いの。
「要らなくても受け取っとけ。別に礼じゃなくても良いだろ」
 沖田はそのままくるりと背を向けて歩き出す。
 だって、なあチャイナ、

「今日は好きな女に物送る日だろィ」


 台詞のメモだけ放置されてたホワイトデーネタを発掘。何か好きな人には飴を、嫌いな人にはマシュマロを、ってありませんでしたっけ。今妹に確認したら知らんって言われたけど。
 沖神苦手な癖してやっぱり沖→神は好きだなぁと再確認。

028:飴玉(神楽)






「ほら出来たアルよー。さっさと机片付けるネ」
 言いながら片足でちゃぶ台の端を持ち上げ、上に散らばっていた依頼の資料やジャンプ諸々を床へ落とした。
 足を離すとどおんと轟音と共にちゃぶ台は水平に戻り、また下から苦情が来そうだなぁと今更思う。
 たまも頭だけだが生還を遂げ、これでは「頭」の「たま」のようではないかという神楽の個人的な不満を残して芙蓉編は完結し、翌日の平穏な昼食の時間。

「出来たっつーかコレお前さぁ・・・。今更だけど」
 滑り落ちたジャンプを拾って積み上げた銀時が思わずといった風に呟く。
「何ヨ卵ご飯の何が悪いネ。折角醤油が出るようになったのに」
 言いながら傘をかざす。新八が早く直して貰おうねと言いながら醤油の瓶を机に置いた。
 神楽の作る飯など卵ご飯でなければふりかけご飯か納豆ご飯か、手間が掛かっていても茶漬けが精々だ。
 卵は割られることすらなくそれぞれ茶碗の横に転がっている。
「私はお腹一杯食べられればそれで良いネ。米と卵だけで充分ヨ」
 今は珍しく米のストックはそれなりなので、遠慮なく高々と盛り付けられた茶碗に箸を付けた。
「けど少しは料理覚えたら? 何なら僕が教えても良いし」
「そうそう。いい加減にしねぇと嫁の貰い手ねーぞ」
「女に料理させようって考えが古いアル。今は銀ちゃんが居るから良いヨ」
 新八と銀時が遠回しに抗議し、神楽が一刀両断する。実際銀時は神楽の知り合いの中では群を抜いて料理が上手かった。
「ったくよぉ、俺だっていつまでこうしてられるか分かんねぇのに・・・」
 言いながらも諦めた銀時が卵を手に取ろうとして、

 ぐしゃっ、

「いってぇえええ!! 何すんだお前ェエエ!」
 こめかみに直撃し、派手に飛び散った卵を振り払って銀時が叫ぶ。
「だって銀ちゃん言ったヨー。明日から私の卵割り器になってくれるって」
 不満げに言って、割る通り越して粉々になった卵は勿体無いけれど諦めて白米だけを口に運ぶ。
「何ですかそれ・・・。新手の口説き文句ですか」
「残念ながらその突っ込みは既出ヨ。本当駄目アルなお前は」
 呆れたように傍観していた新八の突っ込みを潰して、目の前の食事に集中することにした。それでも頭の隅から不安が消えない。
 どうか、

 お腹いっぱい食べられるご飯とこの2人の在る食卓が、どうか消えてしまいませんように。


 料理出来なくてもちゃんと神楽にも料理当番の回る万事屋が好きです。
 あと何気に料理得意な銀さんに超萌えます(関係ない)。
 「俺がお前の卵割り器に〜」はもの凄く好きな台詞なので、何処かで使いたくて仕方なかったのです。

077:ランチタイム(神楽)



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