遊戯王

□似≠同
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「いやいや、ここはこれで・・・」
「えー?だったらさぁ・・・」
「・・・」
「それよりは絶対こっちの方が・・・」
「いや、確実に行くんなら・・・」

「だー――っ!!もう!やかましい!!」

「び・・・っくりした。どうしたんだよ、万丈目」
「そうだぜ準」

「うるさい!横から口を挟むな!!お前らは自分の分の課題をやれ!!」
 準は課題のプリントを隠すように伏せると、十代とヨハンに「どこかへ行け」とジェスチャーして見せた。
「だーって、分かんねぇんだもん」
「なぁ?」
 肩を竦める二人。

「だったら俺の分などもっと分からんだろうが!邪魔をするな!!離れろ!!」
「や、暇だしさ」
「それにさ準、この部屋狭いからそんなには離れられないぜ?」
「ブルーの貴様やイエローの翔達がいる所為だろう!さっさと自分の寮へ帰れ!!」
「だって十代がここにいるんだもん」
「俺はレッドだからこの部屋にいても問題ないぜ!」
「・・・・・・っ!」
 ああ言えばこう言う。

 がたっ

 準は勢いをつけて椅子から立ち上がると、プリントを引っ掴んで扉の方へ。
「あ、おいどこ行くんだよ万丈目!」
「ここよりはマシなところだ!」
「十代!待てって!!」

「・・・あの二人、本当似たもの同士だドン」
「まぁ、ぱっと見はね・・・。ほら、剣山君のターン」
 翔に言われてカードへ視線を戻す。しかし、意識は扉の外へ。

「丸藤先輩何言ってるドン?中身こそそっくりザウルス」
「そう?」
 言いながら、翔は攻撃を宣言した剣山に対し、罠カードを表に返した。

 似ている。
 例えば仕草が、口調が、態度が、表情が、足音が。
 椅子を引く勢いとか、箸の持ち方とか、パックを開ける時の手のかけ方とか、振り返る瞬間の表情とか、シャッフルの回数とか。

「待てよ!万丈目!!」
「さん、だ!!付いてくるな馬鹿が!!」

 でも、たとえばヨハンの、

 剣山や準は気付かない、
 前を走る二人を見詰めるきつくきつく細めた目とか。

 たとえば十代の、

 剣山も、準も、ヨハンも気付かない、
 その視線に気付きながら少しだけ引き上がった口角とか。

「全然似てないと思うッスけど・・・」


 ヨハン→十万(?)+翔剣。3期頭くらい。
 翔も相当ですがやっぱ兄貴が最強です。修羅場楽しんでますもの!

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