今夜は冷えます、所により雪が降るでしょう、と、いつも決まった時間に映るお天気お姉さんが言っていた。
ただいまの時刻、8時とちょっと過ぎたとこ。
途中でコンビニにより、熱い缶コーヒー(もちろん、彼の好きなコーヒーを!)を2つ買い、私は彼の待つあの場所へ行った。
彼は相変わらずそこに座っていた。
周りには赤や黄色に染まりきった落ち葉が山のように集められていたし、辺りは当然のことながら黒に染まりきった空が支配していた、そんな場所。
私は彼にコーヒーを渡して自分もそれを啜った。
「私、あなたと過ごせて嬉しいわ。クリスマスなのよ、今日は。」
私は彼に言う。
返事こそなかったが、彼も同じことを思ってる気がした。
気が付くと黒の空からは白い雪が落ちてい来ていて、私達を包みこむ。
私はそれに幸せを感じ彼に寄り添うのだ。
メリークリスマス!
(あらまぁ、お墓の前に人が亡くなってるわ、けれども、幸せそうね)(えぇ、ほんとうに)