ガンダム00


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と、そこでタイミング良くこの場に電話の呼び出し音が鳴り響く。
シルクの両脇に立っている2人もその音に気付き辺りを見渡した。
近くで聞こえる音と自分のポケットが震えていることに気付いたグラハムはそこから電話を取り出した。

「私だ」
「?」
「……何?大気圏を突入してくる機体がある?」
「ガンダムか?」
「…どうなんでしょう……」

ダリルの咄嗟に出た言葉に首をかしげる。
電話越しで船外予測地点を聞き出しているグラハムの声を耳にしながら、シルクたちはお互いの顔を見合わした。

「どうしたんですかグラハムさん」
「またガンダムですか?」
「あぁ」

驚いたような声を上げていたグラハムは静かに頷く。
どことなく深刻に顔を歪ませている。
既に電話をし終えたらしくその手には電話が握られていた。
だがその握る手に力が込められていることにシルクは気付かない。

「それで場所は……」

ただ事ではないと感じたシルクはそのような表情を見せるグラハムを窺いながら聞き出した。
そのことにグラハムは重く口を開いて応えた。

だがその返答にシルクは最悪な事態を予想し言葉を失った。

「ユニオン アメリカ MSWAD基地――……我々の基地だ」
「え?………」
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