HA・ZA・MA(上)

□room
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日曜の早朝。
ベッドから若干はみ出た身体から寒さを感じて、目が覚めた。


「……ん」


そしてのろのろと眠気眼で携帯電話に手を伸ばした。
ディスプレイを見ればAM10の表示。

そして新着メールが1件
内容は今日の集合場所と時間だ
まだ眠りを求める瞼を無理矢理上げ、起き上がる。


…ちょっと集合時間危ういかも
遅れたからどうこう、という訳ではないけれど

欠伸をしながら髪を掻き上げ、脱ぎ捨てた(散らかした)服を適当に着込み、同じく脱ぎ捨てたスリッパに爪先を突っ込んだ。

「ずっ、ずっ」と眠さから足を引き摺って歩き、顔を洗うついでにシャワーを浴びる。
それでも眠気は覚めない。

「ち、」と心内で舌打ちしながらもキッチンへ入り、目に付いた粉末のコーヒーに湯を注いで飲み下した。
漸く眠気が落ち着いたので、部屋に戻ってベッドの膨らみを見る。


「………」

そこで気持ち良さそうに寝る奴の顔についイラッとして、煎れたてのコーヒーのカップを額に


乗せた。



「ぎゃあッ!」


「いつまで寝てんの」


「れ、レンくんッ!」



熱さのためか赤い額を擦りながら起き上がった男、久坂 仁(くさか じん)にコーヒーを渡して昨夜脱ぎ散らかした服を渡す。





「へ…?レンくん?」


「時間ないから、送って」




車、あるんでしょ?
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