リクエスト部屋
□君と過ごす
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獄寺が正月も一人で過ごすのかと思ったらたまらなくて、俺は獄寺を強引にうちに呼んだ。
もっともクリスマスは結局獄寺のうちに俺が押し掛けて一晩中一緒にいたのだが。
「おかえり、獄寺君」
「うっス」
土方の兄ちゃんみたいに手拭いを頭に巻き付けた獄寺が出前から帰ってきた。
俺の必死の説得に折れた獄寺は、結局冬休みの間ずっとうちに泊まることになった。
しかも妙に律儀な彼は俺と一緒に親父の手伝いをしてくれる。ちなみに多少のおこづかい付き。
「出前ご苦労さん」
「いや、こんくらいは」
親父の評判は上々。たまに失敗をやらかすけど可愛いもんだと笑っている。
俺としても、非常に嬉しい。
それに。
「獄寺、お昼あるよ」
「ああ」
手ぬぐいを巻いて、ダウンをはおった獄寺ってめちゃくちゃ可愛い。しかもおかもち持ってるんだから。
なんか、見てるだけで顔がにやけてくる。
「…お前、何ふやけた顔してんの」
気持ちわりい、と呟く獄寺に、慌てて顔を引き締めた。
ごはんを食べたら、今日はもう手伝いはない。そしたら、ちょっとくらい。
キスとかしてもいいかな。