リクエスト部屋

□君と過ごす
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唇を離すと、まだ俺を睨む獄寺の顔が目についた。

「…お前さいあく」
「最高の間違いだろ」

俺はニヤリと笑って、両手で獄寺の頬を包んだ。

「…こういうこともしたいけど、さ。クリスマスとか、年末とか、誰かと過ごすのって良くない?」
「……」
「獄寺が俺んちに来てくれて、俺嬉しいんだよ」

真剣に言ってみた。だって本当だから。
獄寺はまるで睨むみたいに顔をしかめて、俺の手に自分のそれを重ねた。そして軽く、本当に一瞬だけだけど、自分からキスをくれた。

「…キスくらいは、許してやるよ」
「獄寺」
「こんな年末も、悪くないからな」

ああもう、なんでそんなに可愛いんだろう。
思わず力一杯抱きしめると、痛いと本気で抗議された。
今年最後に見るのは獄寺で、来年最初に見るのも獄寺。年が明けたら初詣に行って、親父と三人でおせちを食おう。
なんて幸せ。


ああ、でも。
キスだけで終われる自信、ないなぁ。










end



2009年も、どうぞよろしく!!
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