リクエスト部屋

□chocolate play
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 それを確認して獄寺が口を開く。ため息には気付かないふりだ。

「で…、俺はケーキは後でいいんだけど…、お前どっち食べたい?」

 欲を色濃く宿した瞳が問いかける。
 山本がぐい、と細い腰を引き寄せると、満足そうに獄寺が息を吐いた。

「食べられたいの?この酔っぱらい」

 山本が問い返すと、獄寺はククッと笑いを漏らす。
 酔いのせいか欲のせいか、獄寺の瞳は潤んでいる。

「ああ、食い尽くされたいね」
「上等。…望みどおりにしてやるよ」

 山本はにやりと口の端を上げる。そのまま横抱きに獄寺を抱え上げると、獄寺の持っていたウィスキーが零れた。

「あ、でももうチョコ溶かしたのにな」
「先作ってもいいけど。待てるの、隼人?」
「待てねえ。…せっかくだし使ってみる?」
「え」

 何をと山本が問う前に獄寺は着ていたニットを脱ぎ捨てた。白い体があらわになる。
 驚く山本を尻目に、獄寺はホワイトチョコに手を浸した。手を抜いて上に上げると、手首から肘に向かって、粘性のある液体と化したチョコが伝っていく。
 山本の喉がごくりと鳴った。
 獄寺は、手に付いたホワイトチョコを自分の胸にべったりと付けて、小首を傾げる。

「…甘い俺、てのも良くねえ?」

 上目使いで放たれた台詞に、山本は鼻血が出そうだった。
 確実に獄寺は酔っている。普段ならば、自分からアブノーマルなプレイをしようなどとは絶対に言わない。山本がお願いしても拒否される。まあ、山本が押し切って結局は許してもらえるのだが。
 そういえばさっきビールを一気飲みしていた。ウィスキーもなみなみと注いでいた。
 相当酔っているとみて間違いない。

「何固まってんだよ。変態プレイはお前の好物だろ」

 落ちそうなチョコを舐めて、獄寺が不満げに口を尖らせる。赤く染まった肌に映える緑の瞳が完全に据わっていた。

「…自分から誘う隼人に言われたくねえな」
「俺にそういうことを教えたのは、お前だぜ…」
「そう来るか」
「ほら、全部舐めてくれんだろ?」

 ちゅ、と山本に口付ける。そしてチョコまみれの手を山本の前に差し出した。

「…じゃあ、ありがたく」

 自分のシャツを脱ぎ捨てると、山本は獄寺の腕を引き寄せた。














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