07/01の日記

19:43
彼の理論
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珍しい獄を書いてみよう実験

で、でも獄山じゃないんだからねっ!
山獄なんだから!







部活をする俺を待つ獄寺はいつもつまらなそうで、眠っていることも少なくないのになぜか待つこと自体をやめようとはしない。

「先に帰ってもいいのに」
「いやだ」

だだをこねる姿はいつもより幼い。
いつのまに獄寺はこんなに俺に懐いたんだろう。

「山本、お前こんな話知ってる?」

荷物をまとめる俺に平淡な声が投げられる。
机に頬杖を突く獄寺の顔を見ず、俺は続きを促した。

「人は、自分には絶対なれないものや自分を圧倒するもの、否定するものを好きになるんだ」
「は?」
「相手を変えるとか、どうにも出来ないから、自分が好きになるしか出来ないんだって」

話の内容も難しいけれど、獄寺が何を言いたいのか分からなくて顔を向ける。
彼は相変わらず頬杖をついて薄く笑っている。

「何の話?」
「俺のお前に対する気持ちの話」

さらりと流れ落ちる言葉は上手く俺のあたまには入ってこない。
獄寺は立ち上がると、ほうけている俺の肩に手を置いた。

「うん、その顔も悪くねぇな」

そう言って、女の子なら見惚れるに違いないくらいの笑顔を見せて、獄寺の唇がトン、と俺のそれに触れた。











この理論は何かで見た気がするのです
や、山獄ですよ?

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