07/12の日記

13:19
待つひと、待たされるひと
---------------

2424
存外シリアス








今、十代目は留守にされている。
俺は、迷う。

『獄寺、指示をくれ』

無線から聞こえる山本の声。分かっている。やるべきことも、俺の役目も。
十代目がいらしたとしても、同じ決断を下されると思う。でも俺が判断するのと十代目がするのでは、全く違う。

『獄寺、お前の命令なら俺は従う』

だから、どんな指示でも。
迷う。今やらねば後がに禍根が残る。

『獄寺』

状況は刻一刻と変化する。
山本。

「…山本」

すまない。俺は、いつも動けなくて。
お前の隣にいられたらどれだけいいか。
こんな命令だけの、待つばかりの場所じゃなくて。

『獄…』

それでも。

「…突入だ、山本…!」

頼む山本。
俺はいつもお前に頼って、許されてばかりだ。
せめて責任くらいは負うから。

『…了解。お前は安心して待ってろ』

終わるか終わらないかのうちに通信が切れた。
必ず、結果を手にして帰ると。聞こえた気がする。いつも感じる互いの思い。

席を立つ。
俺に出来ることは、山本達の帰還に備えること。
早く早く、帰ってこい。

いくらでも待つから。










なんか肉付けしたら一本きちんとした話が出来そうですね

前へ|次へ

コメントを書く
日記を書き直す
この日記を削除

[戻る]



©フォレストページ