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□激しい愛が貴方を汚す
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間違ってるのはわかってる。
ただやめられない。




「ぁッ…ゃあッ!!あぁあッ」
「イイね、その声…もっと聞かせてよ」
可愛い、とティキ・ミックは神田ユウに口付ける。壊れ物でも扱うみたいに優しく、優しく。
「ゃだッもう…ぁ…んッ」
「ティキって呼んで…?そしたら」
「ティキッティ…キ!!」
「…激しくしてあげる」
「え…あぁあッあんッ」

俺の下で喘ぐ彼女は完璧に理性が飛んでいた。汗ばんで額に張り付くぬばたまの黒髪。俺と同じ色のはずなのにこうも美しいと、幻想的だと感じるのは何故だろう。



運命だなんて陳腐な言葉は好きじゃない。その上をゆく、宿命だろうか。
闘う彼女を見た。こちらを振り返った時の射るような鋭い視線。

動けなかった。
血気盛んな性格らしい彼女は俺がノアだと認めると斬りかかってきた。

俺ほんと「選択」能力のノアでよかった!!動けなかったから。っていうか好みの女の子が近づいてきて避ける野郎はまずいないと思う。


一撃をかわして後ろから抱きしめて自由を奪う。石鹸の香りがどうしようもなく心を乱す。本能が叫ぶ。



彼女を手にいれろ。



突然背後から拘束された彼女は驚いて暴れ出す。ごめんね、女の子に乱暴はしたくないんだけど、と呟いてみぞおちを殴る。途端にぐったりとした華奢な体を抱き上げてついでに名前を拝見する。

「神田…ユウ」
綺麗な名前だなんて思ったのは生まれてはじめてだった。


女の子と言えどもエクソシスト、手首は念のため縛っておく。
こんな卑劣なことしたくない。だけど神田ユウの特別になりたかった。

例えそれが悪い意味であっても。


ベッドに横たわる神田ユウは無防備な寝顔で呼吸していた。そっと髪を撫でる。キスをする。そこからはもう火がついてしまった。
自分で制御ができない欲望の炎。戻れない。迷いこんで二度とは帰れない境界を俺は越えてしまったんだ。




敵に惹かれるなんてどうかしてる。俺は正真正銘の馬鹿だよ。



二人の関係に未来はない。だけど本当に神田ユウを愛しているんだ。方法は間違ってしまったけれど。

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