*Dream*

□貴方にあげる私の権利
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俺の彼女は、気まぐれだった。



それは付き合う前からわかっていたことだし、そんな彼女を好きになったんだからといわれてしまえば何もいえないのだけれど。


中学から一緒の彼女は、西浦にいくといったおれに「ふーん」とだけいった。
「お前はどこいくの」って聞いた俺に「わかんない」としか答えずに。

いい加減諦めた高校合格発表で、彼女が掲示板の前で「あ、受かった」なんて呟いていたときは本当に驚いたのだけれど。

同じ学校いくならせめて言ってくれ。
そんな俺の言葉にアッサリと

「いけばわかるじゃん。梓、私そういうの嫌い」

なんて答えた彼女と自然消滅したのはすぐ後だった。





暗転。

閉じていた瞳をゆっくりと開いて、退屈な授業に専念する。




もうあれから、連絡もとってないし、すれ違う時の挨拶すらない。


自然消滅。


あきらかに、ソレだ。



好きで好きで仕方なかった彼女との終わりがこんなに簡単だなんて、告白した当時の自分は信じるだろうか。


否。
恋は盲目ってやつで。


そんな彼女を好きになって、そんな彼女だから大丈夫だと思っていたのに。


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