†読みきり小説†

□☆夢の中でこんにちは☆
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「ここ何処だろ…」
裕二は何もない空間にたったひとつだけ延びる果てしない道をてくてく歩いていました。やがてひとつのドアが見えてきました。裕二が近寄ると、そのドアには
  『浩二の夢』
と書かれてありました。
「あっ、これが浩二の夢だ、入っちゃお!お邪魔しま〜す!」
裕二はそのドアを開けて中へ入りました。
「あれ、此処って警察署?」
裕二が辺りを見渡したその時です
「見つけたぜ、裕二!!」
「えっ!?」
腕を掴まれ振り返るとそこに浩二が立っていました。
「浩二、お前何て格好…」
「うるせぇ!お前、物盗んどいて逃げるなんてなぁ…許せねぇ!!」
刑事の格好をした浩二は怒鳴ると裕二の腕を引っ張ります。
「ちょ、ちょっと待ってよ浩二!俺、盗みなんて…」
裕二は慌てて否定しますが、とうとう取調べ室に連れて行かれました。
「さぁ吐いて貰おうか…連続窃盗犯、裕二!」
「吐けって言われても俺、何も盗んでない!どうしてそんな意地悪言うんだよ、浩二!!」
裕二にはさっぱり訳が分かりません。すると浩二が言いました。
「…仕方ねぇな、そこまでシラを切るんなら。裕二、お前は俺の心を盗んでったんだっ!!」
「えっ、浩二の心!?」
裕二は意味が分かりません。
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