†REBIRTH〜再生〜†

□妖艶
2ページ/6ページ

二人の視線の先には美しい少年が立っていた。
「は、早瀬…?」
和則が驚く。
「おは…よ…須藤。」
「おはよう早瀬。…ほら電話で言ったろ?お前の前席の本宮だよ。」
浩二は笑顔で言いながら裕二に和則を紹介する。すると裕二が小さく微笑み言った。
「おは…よ…本宮…」
「えっ…あっ、お…おはよう早瀬…俺、本宮和則…よ、よろしく…」
不意に裕二に挨拶され、和則は顔を真っ赤にしながら挨拶を返す。
「よろし…く…」
裕二は囁く様に言うと小さく笑った。
「か、カワイイ…」
少女の様な裕二の笑顔に和則の口から思わずそんな言葉が漏れた。
「さぁ、そろそろ電車が来るから行こう…ほら和則!」
裕二に微笑まれ顔を真っ赤にしたまま立ち尽くす和則の肩を浩二が叩く。
「えっ…!?な、何…」

「電車来るか…ら…行こ…」
我に返った和則にそう言い微笑むと裕二は浩二と共に歩き出す。裕二にまたもや微笑まれ、和則はビクンと体を震わせた。
「和則、乗り遅れるぞ!!」
「は、はいっ!行きますって…」
和則は再び我に返ると二人を追い掛ける。浩二の背中に追い着いた時、裕二が振り返りニコッと笑った。
「マジヤバイよ…早瀬の奴可愛過ぎっ…」
和則は真っ赤な顔で下を向くと、ポツリと呟いた。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ