†秘密遊戯†

□人形の涙
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「や、やめろよっ…」
裕二は浩二の腕を振りほどいた。
「少しくらいいいだろ?」
浩二が笑いながら裕二の身体を触る。
「や、やめ…ろ…」
裕二の瞳が潤んだ。
学校からの帰り道で裕二は身体を弄ばれていた。と言っても、腰に手を廻しわざとらしくお尻を触ったり耳に息を吹き掛けたりといったモノで、端から見れば友達にちょっかいを出しているくらいにしか見えない。しかし裕二には冗談に取れなかった。二度も浩二に辱められ弄ばれた裕二は恐怖を感じていた。
(浩二に逆らえば犯られる!)
裕二は浩二の言いなりになっていた。校内では勿論登下校も一緒にいた。意外にも傍にいると浩二は酷い事をしなかった。ただ時々、今日の様に身体を触ってきた。
「そんなに嫌がるなよ。」
浩二が裕二を抱き寄せる
「…っ!!よせよっ…皆が見てるっ…」
裕二が恥ずかしがるのを見て浩二が耳元で囁いた。
「久しぶりに抱いてやろうか?」
冗談のつもりだった。
だが裕二はみるみる顔色を変える。
「…おい、裕二?」
「い、イヤだぁ!!」
浩二が肩に手を掛けた途端、裕二は叫んで走り出した。
「おい裕二待てよっ…おいっ!!」
浩二が後を追う。
裕二が交差点に飛び出した時だった。
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