†秘密遊戯†

□初恋
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季節は夏を迎えようとしていた。裕二達も一学期の期末試験を目前に迎えていた。しかし裕二は試験勉強に身が入らないでいた。自分を浩二の玩具だと認めてしまったあの日から、裕二はずっと後悔していた。
(…何であんな事、認めちまったんだろ…)
裕二はそう考えると、自分が許せない。そのせいで、最近しばしば浩二に性行為を強要されている。おまけに最後には浩二に感じてしまう自分にも嫌気がさしていた。
(あ〜、俺ってバカだ!何で自分から浩二の玩具だなんて…ホント、俺ってサイテー!)
自席で頭を抱えている時だった。
「ナニ頭抱えててんだ、お前?」
顔を上げると、浩二が隣から見ていた。裕二は慌てた。
「な、何でもないよっ!ってかお前、職員室に行ってたんじゃ…」
「…いつまでも職員室に居る訳ねぇだろ。あんなトコ居たって楽しくねえし…で、何悩んでたワケ?」
浩二が肩に手を廻す。
「ほ、ホントに何でもないんだっ!」
明らかに慌てている裕二を見て、浩二はフフンと笑い裕二の髪を撫でる。
「…お前が何考えてたか当ててやろうか?」
そう言うと裕二の耳元に顔を近付ける。
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