†秘密遊戯†

□日記
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「…裕二、具合いはどうだ?」
父親が心配そうに覗く。裕二は自宅のベッドにいた。
「…顔の傷はどうだ?まだ疼くか?」
「ううん…もう痛くないよ…」
裕二は心配そうに見つめる父親に笑顔を見せる。
「そうか…じゃあ今日は父さん、会社に行ってもいいか?」
「俺は大丈夫だよ…昨日だって一昨日だって親父、会社を休む事無かったのに…」
裕二は笑顔で言う。しかし父は真剣な顔をすると
「…お前が酷い怪我をしたのに、放っておける訳ないだろ…父親なんだから。」と言い、裕二の頭を撫でる。
「親父ありがとう…」
裕二は素直に父親に礼を言う。
「裕二…」
「…なに?」裕二が父親を見る。すると父が口を開く。
「…この顔の怪我、本当は誰かにやられたんじゃないのか?本当に自分で付けたのか?」
父はそう言うと裕二の顔に手をやる。裕二は父親の手を握る。
「…これは本当に自分でしたんだ。俺、どうかしてたんだ…」
「…そうか、分かった。ならもう二度とあんな事しないと約束してくれ!」
父はそう言うと立ち上がる。
「…分かったよ、約束する。」
裕二がそう言うと、父は笑顔を向けた。
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