†秘密遊戯†

□悪魔の同室者
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「・・・・・・・・・ん。」
裕二は目を覚ました。天井を見つめるが、自分の部屋と何処か違うと気付く。
「あ・・れ・・・・?」
裕二は起き上がろうとした。
「起きたら駄目だ。」
その声に振り向くと、父が心配そうに見つめていた。
「親父…?此処は何処なんだ?俺、何で寝てんだ…」
裕二は独り言の様に呟く
「此処は病室だ…お前は頭に怪我をして入院したんだよ。」
父が裕二の手を握りながら答える。
「えっ、入院!?」
裕二は驚く。そして恐る恐る自分の頭に手をやる
「触ったら駄目だ!お前は額の上を5針も縫ったんだぞ。」
父は裕二の手を下にやる
「俺、縫ったのなんか生まれて初めて…」
「何呑気な事言ってんだ、お前は…」
父はそう言うと溜息をつく。
「会社に連絡貰って、父さん慌てて帰って来たんだぞ!お前は眠ったままだし…本気に心配したんだぞ!」
「…ゴメン、親父…」
父の心配そうな顔を見て裕二は謝ると下を向く。
「…いいんだよ、気にするな。お前が元気そうで安心したよ!それよりお前に聞きたい事があるんだ…」
父はそう言うと真剣な眼差しで裕二を見つめる。
「な、何だよ親父…」
「…お前その怪我、誰にされたんだ?」
「えっ・・・・?」
裕二は驚いて父を見る。
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