†秘密遊戯†

□黒い友情
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入学式なるものも終わり、裕二は体育館から教室へと戻った。窓際の自分の席に座ると、一人窓の外を眺めていた。
「よぉ。」
不意に声をかけられた。振り向くと、下駄箱で会った少年が立っていた。
「同じクラスだったなんて、奇遇だな。」
そう言うと、隣の席に座った。
「席、隣なんだ。俺、清水ってんだ。ヨロシクな。」
「…よろしく。」
裕二はそれだけ言うと、また外を見つめた。人と話すのは苦手…、話しかけられても何て答えていいのかさえ分からなかった。それどころか、気安く話しかけてくるこの清水という少年の事が理解出来ないでいた。
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