NOVEL
□第1話
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「……うぅーん」
………もう、朝か。
「…まだ6時?」
俺は、眠い目をこすりながら目覚時計を確認した。
いつもなら、もう起きなきゃいけないんだけど…
今日は、仕事が休み。
アパートの掃除、住人に頼まれた洗濯、ご飯作り、その他雑用……。
いつもの面倒くさい仕事をやんなくていいんだ。
よっしゃーー!!
「……ちょっと外の空気でも吸おっと!」
俺は、玄関のドアを開けた。
……ん?
「………なんだ!?」
アパートの前に、大きな引っ越し業者のトラックがある。
……こんなボロアパートに引っ越して来る奴なんていないだろうし。
だとしたら……
「………もしかしてっ!!」
俺は、外に飛び出してこのアパートの大家であるおっちゃんの元へ向かった。
ーーーーー
「おっちゃんおっちゃんおっちゃん!!!!」
「おー奏音!!今日は、休みなのにエラい早起きだな!!」
「そ、そんなことより!!前に引っ越しトラックあるけど、誰か引っ越しちゃうのか!?」
おっちゃんは、俺の話を聞いて意味がわからん、という顔をした。
しかし、数秒後に「あぁ〜っ!!」と声をあげると…