NOVEL
□第2話
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「……ねぇねぇ!!隣のボロアパートにハーフの男が引っ越してきたんだって!!」
「しかも、結構イケメンらしいよね!!」
「あたし、狙っちゃおうかな〜。」
「え〜、抜け駆けズルイよ!!」
………近くで、制服をきた女の子達が立ち話している。
会話が丸聞こえ。
(…………また、その話題か。)
俺は、アパートの前を掃除しているところだった。まぁ、仕事中ってとこ。
最近、この手の話がここ周辺に出回っている。
「はぁー。」
イケメン………ねぇ。
思わずため息がでる。
と、その時。
「そーうーねー!!」
ガバッ!!!!
「ぎゃぁぁぁぁぁ!!」
いきなり俺に抱き着いてきたのは、たった今女の子達の話題となっていた男………
そして、ここに引っ越してきたばかりの男………
………日崎 咲也 だ!
近くで話していた女の子達は、目を丸くしている。
そして、
「……あれが、噂の彼女?」
「えー、やっぱ噂は本当だったんだ。」
と言うと、どこかへ言ってしまった。
………………はっ!!
俺は、自分が今おかれている状況に気付いた。
「離れろ変態!!!!!!」