NOVEL

□第3話
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「奏音〜っ!」


………またしつこいのが来た。


「……なんだよ。」



俺は、いつものように適当に返事をしとく。

だけど、次に日崎の発した言葉は適当では済まされないものだった。



「いいかげん、私が好きだってこと……。
認めたらどうですか?」


「!!!??」


いきなり何言ってんだよ、コイツは!?



「ほら、また顔が赤くなった!!」


「だから、これは違うんだっつってんだろ!?お前がそういうことばっか言うから………。」


あー、あー。
ダメだダメだ!!


こんなに動揺しながら言うと、まるで日崎の言ってることを肯定してるみたいだ。

だからといって……。

冷静にもいられない!

コイツのせいで、俺はどれだけ頭を抱えているか……。




「それより、奏音。
さっき、おじさんが呼んでましたよ?」


「え?おっちゃんが?」


……今日は、仕事が休みのはず。


とりあえず、俺はおっちゃんのもとへ。







「おっちゃん!用って何?」


そう叫ぶ俺の後ろには、日崎が顔を覗かせている。


……また、ついてきた!

もう、慣れっこなんだけど。


「おー、奏音!おっちゃん、明日からアメリカに旅行いってくるから!
仕事内容は、この紙に全部まとめといたから、留守番頼むな!」


……は?


「………え!?ちょ、そんな急に!!」
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