無期限で君を下さい

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立海大付属中学に入学して数日、今日は春らしく暖かく過ごしやすい日です。

「んー…ねむ…」

目を擦りながら、ぼそりと呟くと「…いってきまーす」と挨拶して家の玄関からダルダルと学校に向かって歩いていく。

(時間よ遡れー春休みよ戻ってこーい…!)

等と変な事を考えている内に学校が見える範囲まで来ていた。学校から家までは差ほど遠くはない。

学校が見える範囲まで近くなると、静かだった周りも立海の生徒で溢れて騒がしくなった。ぼけーっと前の方を見ていると、制服を軽く着崩している者や、自分みたいにダルそうにしている者が多々いる。

(おー…、白髪?いや銀色か?赤い髪って派手だなー。中学生でスキンヘッドって何があったんだろう。)

銀色の髪や赤い髪、スキンヘッドもいるからビックリだ。

(立海って校則緩いのか…?それならそれで良いや。自分も奇抜な頭してるけどあの人達には負けるね、うん。特にスキンヘッドの人)

等と考えていると、後ろの方からタッタッタッと軽快な音が聞こえてきた。

ワカメが揺れてる…

失礼しました。ワカメが走っています

入学式に見たワカメ君が自分の前を走り通り過ぎて行った。暫くして今さっき見たワカメ君が何故か気になってしまったので私も学校に向かって走っていった。


*……何やってんの?


(ワカメ君を校門で見付けて第一に思った事、やっぱコイツただ者じゃない)

(だって校門の塀に上って「俺はNo.1になる!」って叫んで先生に怒られてるんだもん)

(……ワカメ君大丈夫かな、色々と)

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