main
□甘い苺をきみに
1ページ/2ページ
とにもかくにも俺の恭弥は可愛すぎる。
細身の華奢な身体は一見女の子に見えるが、骨ばっていて筋肉が程よくついているからやっぱり男なんだとは思う。
だけど釣り上がった綺麗な瞳や低くて小さい鼻、ぷっくりとした血色の良い唇なんか見てると…
あぁヤバイヤバイ。
せっかく今日は機嫌が良いんだ。俺がそんなことしたらパァになっちまう。
恭弥は美男子というのか、女子によくモテる。
(恐くて近寄らないみたいだけどな!←ちょっとした優越感)
前に一度、恭弥の靴箱に大量のチョコが入っていたのを見たことがある。
まあ恭弥は溜め息をつき、額に怒りマークを浮かべながら回収していたけど。
だけど恭弥は自分がモテるということに自覚がない。
それも結構困りもんだ。
無自覚って恐い。
恭弥の場合、勿論容姿も素晴らしいんだが、行動や仕草なんかは天下一品。
破壊力が凄まじい。
ほら、今日もそうだ。
応接室の扉をノックもせずに入ってみると、不機嫌そうな恭弥と目が合った。
そのまま恭弥のとこまで行き、頬に手を添えてキスをしようとすると持っていた書類を俺の口に当てて拒否した。
「えー」
って俺が不満足そうに声をあげると
「なんなの貴方」
…恭弥って絶対ツンの部分が7でデレの部分が3だよな。もしくは8:2。
「ん」
恭弥の目の前に手土産に買ってきたパステルピンクの箱を差し出す。
「…?」
不思議そうな顔も、また魅力的でヤバイ。
「イタリアで有名なとこのケーキ」
「!!!!」
そんなに嬉しいのか?
…まあ甘いもの好きだもんな。
そんなとこもまた可愛いんだけど。
≫