駄文倉庫【D-1】

□花は短し、恋せよ男子 …裕次
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 悲痛な呻きにも似た俺の言葉に、彼女は衝撃的な答えをくれた。















「…………だって『僕』……『オトコ』だから」















 ……………………はい?










 予想外の答えに固まる俺に、彼女……友貴は肩をすくめて言った。










「母さんの悪戯好きにも困ったもんだよ。
こんな紛らわしい名前つけて、紛らわしいカッコさせて。
父さんにも御堂さんにも娘だって言って騙して……。
皆が女の子をすごく喜んでたから、言い出せなかったんだ。
……ゴメンね?」






 下から見上げる友貴は何も変わっちゃいない。

 俺が好きになった、彼女そのもの。






 だけど彼女は……オトコだっていう。










「本当に……オトコなの……?」






 すがるような気持ちで問いかけた俺。



 すると友貴はやおら背中のファスナーを下ろすと、一気に腰までドレスを落とした。



 俺と同じ……ぺったんこな胸がそこにあった。










「みんなには言っても構わないよ。
むしろ言ってほしいな。
お嬢様するの、疲れちゃ






 屈託なく笑う友貴。



 でもぺたんこ。






 ぺたんこ…………。






 …………オトコのコ…………(泣)










 こうして俺の恋は、粉々に粉砕された……。







 壁‖ω・`) …チラッ



 ……こんなんなりました(´・ω・`)



 誰か哀れな裕次に愛の手を。



 …………逃。



 
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