08/11の日記

14:11
カデスの牢獄にて -ウォルロ村の守護天使が手に入れたもの-
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その後、「ものは試しだ。」「体で覚えるつもりで触ってみろよ。」など、アギロさんの百聞は一見に如かず精神に多少困惑しながらも(笑)、結界に触れてみますと…、
結界はディアちゃんを弾くことなく、普通にディアちゃんを向こう側に誘ってしまいました。



アギロ「あ〜ビビったぜ〜。―――しかし、どういう事だ?あの結界をすり抜けちまうなんて?」
アギロが疑問符を浮かべていると、不意にディアの懐が淡く光っていることに気付いた。
ディアがそれを差し出す。
アギロ「…これは? 帝国が使ってる紋章が彫りこんであるな。光ってるって事は、ディアが結界を越えられたのはこいつのおかげって事か?
おい、こんな物一体どこで手に入れたんだよ?」
アギロの言葉に、ディアは自身の懐を大事そうに抱き締めた。胸が暖かくなるのを感じる。

ディア「…グレイナル…さま…。」

彼の英雄は、こうして今も、自分を守ってくれているのか……

そしてドミールの里で別れ別れになってしまった仲間達も……

それだけで、こんなに胸が温かく、心に勇気が湧いてくる。

支えてくれる存在(ひと)がいる…

それがどれだけ自分の力になるか…

―――だから、

もう、大丈夫。

独りきりでも、今は力ない人間の手だとしても、きっと救ってみせる。

誰かを、何かを守るのが、守護天使の務めなのだから。

この牢獄を救ったら、直ぐに仲間達の元へ帰ろう。

ドミールの里を離れた時の約束を果たす為、あの掛け替えのない、笑顔達に逢いたいから―――

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