“友達”と言うには遠すぎて、“知人”と言うには近すぎたあたしたち。少し手を伸ばせば触れられるはずのその指が、とてもとても遠く感じた。時折見せる、何かに怯えたような笑顔も、全てを拒絶するような沈黙も、愛しくて仕方なかった。痛みと哀しみだけでできていたどんなに思っても届かないあなた。上手な息の仕方もわからず、胸が痛まないように目を瞑ることも出来なかったあたしを、誰か嘲笑ってくれますか。